ペネロペ4 後

三宅「僕のシナリオにカキカキしてあるんだよ」
前回前篇で、地球名三宅健中尉の部屋の前で盗み聞き中ショックのあまり行き倒れていた地球名滝沢秀明は、地球名三宅健中尉の最後の言葉を盗み聞き漏らすといううっかりをやらかしていた。このままでは、一度は回避したうっかり屋さん大王の称号をうっかり屋さんパイセンのペネロペパイセンを差し置いて受賞してしまうことになるなど落武者中の地球名滝沢秀明は知る由もなかった。
地球名滝沢秀明が落武者になってからどのぐらいの時が経ったであろうか、地球名三宅健中尉の部屋のドアが静かに開いた。中から出て来た地球名三宅健中尉は、ドアの前にある物体を踏ん付けた。
ギュム!
滝沢「グェ」
三宅「なんだこれ?ああ滝沢、ケンタッキー買って来てくれたの?ありがとねーもうすぐ剛が地球に着くってさ、僕たちもお出迎えに行こうぜ」
滝沢「申し訳ありません。体調が優れないのでお出迎えは、」
三宅「何言ってるのホラいくよ」
滝沢「あっ何するんですか、三宅健中尉、やめて下さい、三宅健中尉〜」
有無を言わさずボクは地球名三宅健中尉に両足を掴まれそのまま引きずられていた。
三宅「🎶LOVE LOVE手を繋いだら、ってコレ足か、滝沢、ほらスマイル、スマイル、お前の綺麗な顔が台無しだぞ」
滝沢「無理です、三宅健中尉は良いですよね、そりゃ浮かれますよね、相方の森田剛中尉が迎えに来てくれるんですもんね、ボクなんかボクなんか、ボクのボクの相方今井翼に愛が枯れかけてるって言われたんですよ、どーやって笑えって言うんですかー!」
三宅「ん?愛が枯れかけてる?翼がそう言ったのか?」
滝沢「とぼけないでくださいよ、さっきフォロフォンで話してたじゃないですか」
三宅「フォロフォン?えっ?そんなこと言ったかな?それより何でお前フォロフォンのこと知ってるんだよ」
滝沢「そ、それは、えっと…」
三宅「まあ、いいや、地球に向かってGOGO森田剛〜なんつって」
そんなこんなで、ボク達が地球に着いたとほぼ同じ頃、地球名森田剛中尉を乗せた宇宙船も地球上空に到着した。
三宅「ほら、滝沢顔上げて見てみろよ、僕はお前の笑顔が見たいんだ」
そう言って地球名三宅健中尉に両手で顔を挟まれ無理矢理グイっと上げさせられたその目線の先では、今、正に宇宙船から筒状の光が伸びその光に包まれた地球名森田剛中尉が姿を現した。
森田「よっ、久しぶり」
そして、その後ろから地球名今井翼が姿を現したのであった。
滝沢「つ、翼⁈」
翼「たきざー久しぶりー」
三宅「どうよ、僕のカキカキしたシナリオ。一回帰れないってガッカリさせておいてからの翼とご対面で嬉しさ倍増でしょ?」
滝沢「つばさーホントにつばさなのか?み"や"け"け"ん"ち"ゅ"う"い"ーあ”り”がと”う”ござい”ま”ーず、涙で前が見えませーん」
地球名滝沢秀明は、文字通り滝のような涙を流していた。
翼「三宅健中尉、タッキー枯れかけてるん ですよ、どうしたらいいですかね」
地球名今井翼は、そう言って手に持っているものを地球名三宅健中尉の前に差し出した。
滝沢「へっ?タッキー?」
三宅「ああ、翼が滝沢がいなくて寂しいって言うから、サボテン育てるの勧めたんだよ、で、育てるからには愛情注げるように好きな名前付けた方がいいって言ったんだ」
翼「で、タッキーってつけたわけ」
滝沢「好きな…名前?タッキーが?好きな名前なの?つばさー❤️」
三宅「わー滝沢、顔、顔、どうした?雪崩れてるぞ、お前のキレイな顔が雪崩れ起こしてるぞ!」
翼「でもね、サボテンて愛しても愛しても報われないって言うか、どんどん枯れてきちゃってー」
三宅「水のやり過ぎなんじゃないのか?」
滝沢「愛しても、愛しても報われないってサボテンのこと?…そうかーそう言うことだったのかーあーつばさー可愛いぞ〜つばさー地球100億万個分よりもー」
三宅、森田、翼「滝沢!それ以上は、」
三人が慌てふためいてボクの口を抑えようとしたが、それよりもボクの言葉の方が速かったようだ。
滝沢「愛してるよー❤️」
三宅、森田「滝沢ー💢」
翼「あーあ、言っちゃったー」
その直後、物凄い轟音と眩いばかりの閃光が辺りを包んだ。
危険を察知した地球名三宅健中尉がとっさに瞬間移動でボク達を船へと戻して下さったので我々は、難を逃れることが出来た。だが、しかし、まただ、またうっかりしてしまった。また、嬉しさのあまりうっかり「愛❤️革命波」を放ってしまった。完全にうっかり屋さんパイセンのペネロペパイセンを差し置いてうっかり屋さん大王の称号は、ボクのものになってしまう。そして、惑星ビーナスへの帰還は、また当分叶わないだろう。
三宅「あーあ、また振り出しかよ、でもケンタッキー買っといて良かった。剛、翼、三人で食べよう、滝沢の分はナシな」
滝沢「ばい”ずびま”ぜん”でじだ」
翼「たきざー頑張ってね〜」
最愛のボクのボクの相方今井翼に再会したのも束の間、地球名滝沢秀明は、またもやうっかり地球を壊滅状態にしてしまった。
地球名滝沢秀明は、文字通り滝のように流れる涙を拭うこと無く立ち尽くすのであった。
すると、ボクのボクの相方今井翼がこっそり戻って来てくれた。
翼「ケンタッキー、後で滝沢の部屋に持って行くね、元気出して」
滝沢「翼ー❤️」
地球名滝沢秀明は、久々に地球だけでなく地球名三宅健中尉も賞賛するその綺麗な顔面を壊滅状態と言っても良い程に雪崩れさせたのであった。良かったね、地球名滝沢秀明、頑張れ、地球名滝沢秀明、今度こそ完全原状回復だ‼︎